土日は集客できるのに、平日だと客が集まらない…。そんな悩みを抱えている飲食店のオーナーは多数います。
安定した収益を確保したいなら、平日に集客するポイントを抑えておかなければなりません。
ここでは、集客が落ち込みやすい平日の客数を増やす方法について紹介していきます。
平日に集客できない飲食店の特徴
平日に集客できない飲食店には、いくつか共通点があります。自店の特徴が以下に当てはまる場合は要注意です。
クーポン・キャンペーン頼りになっている
集客できない時に思いつきやすいのが、クーポンやキャンペーンです。一見良さそうに見えるアイディアですが、客数を増やす上で根本的な解決にはなりません。
確かにクーポンやキャンペーンを行えば、一時的に客は増えます。ただ、それはクーポン目当ての客が増えただけであって、その店に通う客が増えたわけではありません。
クーポンやキャンペーンを続ければ利益率は下がり、儲けも減って閉店に追い込まれる可能性があるので要注意です。
思いつきの行動をしている
売り上げが落ちると焦る気持ちが出てしまい、「とりあえずSNSを始めてみよう」「とりあえず値段を安くしてみよう」といった思いつきの行動をしやすくなります。
思いつきの行動は一時的な集客効果はあるとしても、継続的な効果にはつながりません。問題を根本から解決するには、長期的な戦略が必要です。
客層を理解していない
集客できない飲食店というのは、そもそも基本的なブランディングができていない可能性があります。
例えば、ターゲットを30〜40代の女性としている飲食店の場合、家族構成や趣向、生活習慣といった顧客層の細分化ができていない場合があります。
客層をしっかり把握していなければ、効果的なマーケティングはできません。マーケティングができない店は、開店当初はうまくいっていても、次第に経営難に追い込まれることになります。
立地の確認ができていない
飲食店を繁盛させるには立地も重要です。単純に人通りの多い駅前を選べば良いというものではありません。
飲食店はいわば地域密着型のビジネスなので、その地域の人が足を運んでくれる店づくりが必要です。
どのような年齢層が多いのか、どの時間帯に人通りが増えるのかなど、その土地柄というものを細かく調査してから出店することが大事です。
競合調査ができていない
店舗周辺の環境を定期的に調査することも大事です。出店当時は競合店がなかったとしても、数年も経てば競合店がひしめきあう激戦区になることだってあり得るのです。
競合調査を行う場合は、同じジャンルの飲食店ばかり調査するのではなく、同じ客層が行きそうな店を調査しましょう。カフェ、居酒屋、レストランなど客層のニーズに合った店を調査することで、ターゲットが求めているものや自店との違いに気づくことができます。
飲食店の客数を増やすために大事なこと
飲食店の客数を増やすために大事なポイントをご紹介します。
リピート率を上げる
平日・休日に関係なく、安定した客数を維持するには、リピーターづくりが必要です。リピーターをつくるには、クーポンやキャンペーンなどを行わなくても店に来てくれるような店の魅力を作らなければなりません。
魅力的な店になるには、自分の店の“売り”を理解する必要があります。自分の店にしかできないことを明確にし、他店と差別化をすることができれば、次第に口コミなどで情報が拡散していき、リピーターを増やしていけるようになります。
コンセプトとターゲットを明確にする
リピーターを確保するには、まず店のコンセプトとターゲットを明確にすることが大事です。対象顧客、自店が提供するものなどを明確にし、店の行くべき方向性を示しましょう。
わかりにくいコンセプトは集客に逆効果なので、わかりやすいコンセプトを打ち出すことが大事です。
コンセプトとターゲットを明確にしたら、立地条件を考えましょう。独身者をターゲットにするなら駅近の裏通り、ファミリー層なら車などで立ち寄りやすい郊外の土地、というようにターゲットによって立地条件も異なります。
人通りの多い駅前に出店したとしても、ターゲットが望む料理を提供できなければ、集客を見込むことはできません。そのため、顧客のニーズも事前に調査しておく必要があります。
コンセプトづくりと事前調査をしっかり行い、それに乗っ取ったサービスを提供していくことで、独自の強力なブランドを構築できるようになります。
平日でも繁盛する飲食店の作り方
では、具体的にどうすれば平日でも集客できる飲食店を作れるのでしょうか。
ここでは、平日の集客に効果的な方法をご紹介します。
テイクアウト、デリバリーを始める
最近はスマホで簡単に注文できるデリバリーサービスが注目を集めています。このようなデリバリーサービスに参加して、遠方の客にアプローチするのも一つの方法です。
平日忙しいビジネスマンやOLなどがターゲットの場合、簡単に持ち帰られるテイクアウトメニューが喜ばれることもあります。
これらの方法は、潜在顧客にアピールする上で効果的です。ターゲット層ではあるものの立地周辺にいない潜在顧客に向けたサービスを展開することで、圏外からの集客が可能になり、平日の売り上げも次第に伸びるようになります。
アイドルタイム限定メニューを用意する
アイドルタイムというのは、ランチタイム後から夕方までの客足が落ち着く時間帯のことを指します。平日の客数を増やしたいなら、この時間帯だけの特別なメニューを用意してみましょう。
この時間帯だと、主婦や学生、年配の方の客層が見込めるため、その客層に合わせたメニュー開発と値段設定を行うことが大事です。
女性が普段使いできる店づくりを目指す
女性の社会進出が当たり前になっている現代では、外食産業も女性客の獲得に力を入れる必要があります。男性よりも女性のほうが外食の客単価が高いというデータもあるため、女性客が普段使いしやすい飲食店を作れば、売り上げが伸びる可能性があります。
インスタ映えしそうな女性向けメニューを考えることも大事です。おしゃれで可愛いメニューを作れば、店側がSNSを使って宣伝しなくても、女性客がSNSで店の宣伝をしてくれるようになります。結果として口コミで情報が広がり、平日の来店も見込めるようになっていきます。
まとめ
平日に集客するには戦略が必要です。繁盛しているお店は、何の理由もなく繁盛しているわけではありません。しっかりとした戦略があるからこそ、お客さんが訪れるようになったのです。
「何とかなるだろう」という甘い考えは捨てて、長期的な戦略を練りましょう。焦って行動するのではなく、客観的に自店を見て悪い部分を直していくことで、次第に効果が現れ始めます。