活躍の場が拡がりつつあるデジタルサイネージですが、その存在は意外と知られていません。
今回は飲食店などの店舗経営者に向けて、デジタルサイネージを導入するメリット・デメリットについて説明します。
そもそもデジタルサイネージとは?
デジタルサイネージとは、デジタル映像機器を使った情報発信システムの総称です。
看板、ポスター、掲示板などに変わり、液晶ディスプレイや LED を用いてデジタル化したコンテンツを発信します。

- オフィスや遊園地などの案内タッチパネル
- 商店街の店頭に設置されている中型ディスプレイ
- 繁華街のビル上部に設置されている大型 LED
- etc.
上記のようなものがデジタルサイネージに該当しますので、一度は目にしたことがあるでしょう。
デジタルサイネージを導入するメリットについて
「デジタルサイネージ市場総調査2017」によれば、ディスプレイ台数が2021年に26万台まで増加すると予測されております。
実際に、私たちの生活の中でデジタルサイネージを見かける機会は増加しているように感じますね。
それでは、メリットについて詳しく見ていきましょう。
店舗や商品の宣伝効果
従来の看板やポスターとは違い、デジタルサイネージは動画の再生ができます。
- 地下店舗のため、通常の看板では人目を惹きづらい
- 店内の様子がわからない外装のため、雰囲気を伝えづらい
- 商品の売れ行きに偏りがあり、在庫を腐らせてしまうことが多い
このような悩みを抱えている場合でも、商品のプロモーションや、店内の様子などを店頭から発信することで、集客アップが期待できます。

例えば、「店内を歩き回る動画」を発信して、外からは見えない店内の様子を伝える、といった活用が考えられますね。
また、動画がなくても画像をループしてスライドショー形式で発信することもできるので、コンテンツ制作のハードルはそこまで高くはありません。
ブランディング効果
デジタルサイネージは、単なる広告としてだけでなく、ブランディングにも有効です。
デジタルサイネージが設置してあるお店は、何となく入店しやすい雰囲気がありますよね。
店頭に設置してあるだけでも「外装に力を入れている」というイメージがつきますし、どんな商品がありどんな雰囲気のお店なのか、一目で理解することができるので安心感があります。
また、店内に設置して店舗案内や商品説明などに活用することで、「親切なお店」というイメージを持たせることもできます。
ターゲットに合わせた情報発信
時間帯ごとにコンテンツを切り替えることでターゲットを限定し、効率よくコンテンツを発信できます。
朝は主婦向け、夜はサラリーマン向け、といった感じです。
その時間によく通る人や、お店に呼びたい人に向けて、何種類かコンテンツがあると良いですね。
運用がカンタン
デジタルサイネージの運用は、基本的に電源のオンオフだけで大丈夫です。
また、毎日、毎週の単位でコンテンツを更新する場合でも、特に難しい操作をする必要はありません。
例えば、特売日のチラシを表示させたい時には、「専用のストレージ」に画像を一枚入れるだけで簡単にコンテンツを更新することができます。
※専用のストレージは、「USB メモリ」「パソコン」「デジタルサイネージ本体」「クラウド」などが該当し、格納場所は導入するシステムや運用方法などによって異なります。
デジタルサイネージを導入するデメリットについて
一方で、導入するにあたって懸念される点もいくつかありますので、簡単に説明します。
設置場所が必要
サイズにもよりますが、32~55インチの場合だと、だいたい1メートル平方くらいのスペースは欲しいところです。
ですので、まずはデジタルサイネージを設置するスペースを確認しましょう。
持ち運びづらい
デジタルサイネージのスタンドは、転倒しないよう重い素材が使われています。
32~55インチの場合だとだいたい70kgほどになるので、段差などがある場所では一人で持ち運ぶのは困難でしょう。
頻繁に移動する運用を検討されている場合は、段差や障害物がないかどうかを確認しましょう。
値段が安くない
一般的に店頭などに設置される中型のデジタルサイネージは、屋内用で10万円~30万円、屋外用で40万円~70万円ほどが相場になります。
簡単に買えるような費用感ではないので、十分に検討するべきでしょう。
イタズラされる恐れ
屋外に設置していると、イタズラや事故で壊れてしまう心配もあります。
しかし、デジタルサイネージは強化ガラスで保護されているので、成人男性が叩いたくらいでは壊れません。
壊れるとすればスタンドが倒れて地面に衝突するか、故意的に衝撃を加えた場合になります。
なので、よっぽどの事がなければ大丈夫と思っていいでしょう。
おわりに
ここまで、デジタルサイネージを導入するメリット・デメリットについて簡単に説明しました。
近い未来、デジタルサイネージは店舗集客に欠かせない存在になるでしょう。
従来の看板などに比べるとコストはかかってしまいますが、長期的に費用対効果を考えた場合は、むしろ安上がりになる可能性があります。
広告の手段が多様化した現代だからこそ、効率よく集客し、売上アップを目指しましょう。