自己資金がなくても、飲食店を開業することはできます。ただし、自己資金なしで飲食店を開業する場合は、さまざまなリスクがつきまとうので注意が必要です。 

ここでは、自己資金なしで飲食店を開業するメリット・デメリットをまとめてみました。 

自己資金なしで飲食店を開業するメリット

融資や補助金、クラウドファンティングなどを利用すれば、お金を貯めなくても飲食店開業が可能になります。 

まずは、自己資金なしで飲食店を開業するメリットを見ていきましょう。 

夢を早く実現できる

「いつか飲食店を開業したい」と思っていても、思うように貯金ができず、いつの間にか夢を諦めてしまう人が大勢います。自己資金が貯まるまでモチベーションを維持できずに、夢を実現できなかったケースもたくさんあります。 

自己資金なしで開業するとなれば、お金を貯めるまで夢の実現を待つ必要がありません。そのため、夢を諦めることなく、早期に実現することができます。 

良い物件を早めに確保できる

飲食店が成功するかどうかは立地が大きく影響するため、良い物件を確保できるかどうかが非常に重要になります。 

良い土地に空き物件が見つかっても、自己資金が貯まるまで待っていたら、その間に次の買い手が見つかってしまいます。 

その点、自己資金なしで開業する場合は、良い物件が見つかっても逃してしまう心配はありません。 

ビジネスチャンスを逃さない

自己資金が貯まるまで時代は待ってくれません。3年や4年もかけて自己資金を貯めていると、その間にビジネスチャンスが逃げていってしまいます。 

「今すぐやったほうが良い」と思うビジネスなら、自己資金がなくても融資を受けるなどして、柔軟に対応したほうが良いでしょう。 

自己資金なしで飲食店を開業するデメリット

自己資金で開業するとなると、さまざまなリスクがつきまといます。開業してから困ることがないように、ここでデメリットを確認しておきましょう。 

早期に閉店リスクが高まる

飲食店は開業時にお金がかかるだけでなく、開業後も家賃や食材などの運転資金が必要になります。 

自己資金なしで開業してしまうと、お店が軌道に乗る前に運転資金が足りなくなり、早期に閉店リスクが襲ってきます。 

運転資金がないからといってお金を借りると、利息がどんどん膨らんでいき、借金の返済が苦しくなります。借金して利益が出たとしても、借金の返済が精一杯で、店に投資することができなくなる可能性もあります。 

借金だけに頼っていると、将来大きな借金を背負って閉店するリスクがあるので注意が必要です。 

集客に投資ができない

自己資金がなかったり少なかったりすると、飲食店の運営だけで手一杯となってしまい、広告や集客に十分な投資ができなくなります。 

すでにリピーターを確保している飲食店であれば大丈夫ですが、まだリピーターのいない新規の飲食店は、お店の名前を知ってもらうために集客にある程度の投資が必要です。 

SNSなどを使えば、お金をかけずに集客することもできますが、ホームページ制作やチラシ制作、看板といった宣伝にお金がかけられず、集客方法が偏ってしまいます。 

ビジネスの規模が小さくなる

十分な資金を用意せずに飲食店をスタートさせてしまうと、本来投資すべきところにお金が回らず、結果としてビジネスの規模が小さくなりがちです。 

資金が少ないと、人を雇うべきところを経営者本人が行わなければならなくなり、仕事の効率も悪くなってしまいます。 

将来ビジネスの規模を大きくしたいと考えているなら、ある程度資金を用意してからスタートしたほうが良いでしょう。 

自己資金はどれくらい貯めるべき?

小規模な飲食店であっても、開業時は800〜1,200万円の開業コストがかかります。これらを全て自己資金でまかなうのは大変です。かといって開業資金ゼロ円でスタートするのもリスクが大きく、ベストな方法とはいえません。 

開業資金を貯めるまで時間がかかりそうな場合は、せめて開業資金の30%程度を自己資金として用意しましょう。例えば、1,000万円の開業資金がかかる場合は、300万円を自己資金でまかなうことになります。 

自己資金でまかなえない部分は、金融機関からの借入を検討することになります。自己資金が多いほど、より多く借入しやすくなるので、自己資金はなるべく多く用意しておくのが無難です。 

開業資金が高額になりそうな場合は、事業計画を練り直すことも大切です。自己資金に見合った計画を立てて、本当に必要なものとそうでないものをじっくり見極めるようにしましょう。 

まとめ

飲食店は開業すればそれで終わりというわけではありません。開業後は運転資金がかかるため、自己資金が少ないとあっという間に閉店に追い込まれてしまいます。 

小規模の飲食店であっても、開業時は数百万円の開業資金が必要です。これらをすべて融資に頼ってしまうと、開業後は借金の返済に終われ、運営が思うようにいかなくなります。すぐに閉店に追い込まれる可能性があるので、甘い考えで飲食店をスタートさせるのは危険です。 

自己資金ゼロの開業が絶対うまくいかないわけではないですが、甘い考えで開業してしまうと痛い目にあいます。 

開業後のことも考えて、自己資金をいくら用意すべきかどうか、じっくり検討しましょう。